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挨拶状の書き方|必要な項目や文例を紹介

挨拶状の書き方|必要な項目や文例を紹介

ビジネスにおいては、挨拶状を作成し送付するシーンが数多くあります。
しかし、電話やメールでのやりとりに慣れており、文章で伝えることに苦手意識を持っている方もいるかもしれません。

そこで本記事では、挨拶状の基本的な書き方を具体的な文例とともに紹介します。

ビジネスにおいて挨拶状は重要なマナー

挨拶状とは、相手へのお知らせやお礼、お詫びなどを伝えるための文書のことです。
ビジネスにおいて、挨拶状を送付する場面は数多くあります。

例えば会社の担当者が代わるときや事務所を移転するとき、新たに社長に就任するときや事業を開始するときなどには、内容を詳しく説明する挨拶状を送付したいものです。

また、御礼状や案内状、退職の挨拶、お詫びの挨拶などを送付することもあります。
挨拶状の書き方には一定のルールやマナーが存在します。

単に用件を伝えるものという考えからそっけない文面にまとめてしまうと、相手に与える印象が悪くなることも。
場合によっては企業全体のイメージダウンにつながることもあるので、十分気をつけましょう。

逆に、礼儀正しい挨拶状を作成し送付することは、相手によい印象を与えるまたとないチャンスといえます。
重要なのは、お世話になっている相手への感謝の気持ちや敬意が伝わるような文章を心がけることです。

ビジネスにおける挨拶状に細かいルールやマナーがあるのは、企業を代表した立場として相手に手紙を出すという意味合いがあるためです。


挨拶状の書き方や盛り込むべき要素

挨拶状には基本的には、以下のような項目を盛り込みます。

・頭語と結語
・時候の挨拶
・本文
・結びの挨拶
・日付
・送り主の情報
・宛先(便箋などの場合)

どのようなシチュエーションにおいても、挨拶状にはこの7つの項目を盛り込むようにしたいものです。
それぞれの項目に記載すべき内容について具体的に見ていきましょう。
わかりやすい挨拶状の書き方の各ポイント

なお、縦書きの挨拶状の場合は句読点を入れないのが一般的です。


1. 頭語と結語

頭語は挨拶文の冒頭に来る単語で、拝啓や謹啓などいくつか種類があるものです。
頭語を拝啓としたときは結語を敬具、謹啓であれば謹白といったように、頭語と結語は対になっています。

よく使われる組み合わせには他に拝呈と拝具、謹呈と謹言、前略と草々、略啓と不一などがあります。

2. 時候の挨拶

挨拶文の冒頭では、季節や時期に応じた文章や相手を気遣う表現を入れるようにします。
気軽に接する相手であれば「お元気ですか」といった言葉で手紙を書き始めても問題ないのですが、挨拶文を書くときにはふさわしい表現を選ぶことが大切です。
例えば、春には「春暖の候」「日増しに暖かさを加える頃となりました」といった時候の挨拶を入れましょう。
夏なら「盛夏の候」「暑さひとしお厳しい毎日です」、秋であれば「深秋の候」「日増しに秋も深まってまいりました」、冬であれば「厳寒の候」「寒気ことのほか厳しい毎日です」などの挨拶を用います。
ほかに「ますますご繁栄のことと心よりお喜び申し上げます」「平素はご支援いただき厚くお礼申し上げます」など、繁栄を称賛する言葉や感謝の言葉を入れることもあります。

3. 本文

本文は挨拶文を出す目的となる部分です。
伝えたい内容を分かりやすくまとめて記載していきましょう。

4. 結びの挨拶

本題を伝えた後には、用件について簡潔に伝えたり、返信のお願いをしたりといった方法で文章をまとめていきます。
さらに、相手の繁栄を願う言葉や今後のご愛顧をお願いする言葉で文章を結ぶようにします。

5. 日付

挨拶文には送付の日付を忘れずに入れるようにしましょう。
令和○年○月吉日といったように、月までを記載し日付は書かないのが一般的です。

横書きの挨拶状なら日付は最上段の右端に、縦書きのときには結文の次にある列の上部に記載します。

6. 送り主の情報

自社の会社名や役職、担当者名を忘れずに記載しておきましょう。
横書きの挨拶状の場合、送り主の情報は冒頭で記載するのが一般的です。

縦書きのときには結びの文章の後に記載します。

7. 宛先(便箋などの場合)

便箋などで挨拶状を作成する場合は、送り主の情報とともに、相手先の企業名や役職、氏名についても記載しておきます。
一般的に、企業名には御中、氏名には様という敬称をつけてください。

宛先の位置は送り主の情報の、次の行となるのが一般的です。
縦書きのときには、送り主の情報を下部に、宛先の情報を次の行の上部に記載します。
カードやはがきの挨拶状の場合は、封筒やはがきの表面に宛先が入るため、この部分への宛名の記載は不要です。

挨拶状の書き方を具体的に例文で解説

ここからは、以下のような目的別に挨拶文の文例を紹介します。

・お礼
・人事異動の挨拶
・事務所移転の挨拶
・新会社設立の挨拶
・退職の挨拶
・社名変更のお知らせ
・問い合わせへの返答

挨拶文の内容は目的によって異なります。
どのような内容を伝えたいのかを軸に考え、文例を適宜引用しながら挨拶文を仕上げていきましょう。

1. お礼状の例文

お礼状を作成するときには、ご自分の気持ちを素直な言葉で表現するのが最適です。
相手がどのようなことをしてくれたのかを記載した上で、感謝を込めた文面に整えていきましょう。

「拝啓 ○○の候 ますますご清栄のことと心よりお慶び申し上げます
さて このたびの○○に際しましてお心のこもったご祝辞に加え過分なお祝いを頂戴し誠にありがとうございました
まだまだ未熟ではありますが 皆様のご期待に添えるよう邁進したいと思っております

今後ともなにかとお世話になることと存じます どうかよろしくお願い申し上げます
まずは略儀ながら書中をもって御礼申し上げます 敬具」

2. 人事異動を知らせる挨拶状

企業の人事異動の際には、誰が退任し新任として誰が担当するのかを明記しましょう。
また、お世話になった相手へのお礼や今後のお付き合いに関するお願いなども盛り込むことが大切です。

「謹啓 ○○の候 貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます
平素は格別のお引き立てを賜り厚くお礼申しあげます
さて 私こと○○は、○月○日付、人事異動により○○○部へ異動することとなりました
在任中は公私ともに格別のご支援を賜りましたこと、ここに謹んでお礼申し上げます

なお今後は同じ部の○○が新たに貴社を担当させていただくことになりました
これまで同様のご愛顧とご鞭撻を賜りますよう心よりお願い申し上げます 謹白」



3. 事務所移転を知らせる挨拶状

社屋や事務所、店舗の移転の際には、お世話になっている方に対して挨拶文を送付したいものです。
新社屋での事業の意気込みを感じさせるような挨拶文に仕上げていきましょう。

「謹啓 貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます
平素は格別のご愛顧を賜り厚くお礼申し上げます
さて このたび弊社の業務拡大に伴い本社を下記に移転することになりましたのでご案内申し上げます
新社屋の広いスペースを活かし今後は業務の充実や新サービスの開発に鋭意励む所存でございます
今後とも変わらぬご支援ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます
甚だ略儀ではありますが書中をもってご挨拶申し上げます 謹白」

4. 新会社設立の挨拶状

新たに会社を設立するときの挨拶文には、新会社をアピールするという意味合いが含まれます。
熱意が伝わるような言葉を選ぶことや、事業開始の時期を明記することが重要です。

「拝啓 ○○の候 ますますご清祥のこととお慶び申し上げます
平素は格別のお引き立てを賜り厚くお礼申し上げます
さて このたび私ども融資による新会社を設立し令和○年○月○日より業務を開始することとなりました
開業に際していただきましたご指導の言葉を肝に銘じ邁進するつもりです
今後ともより一層のご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます 敬具」



5. 退職の挨拶

退職時には、お世話になった方に対して忘れずに挨拶状を送付したいものです。
今後の関わりがそれほどなくなると思われる相手に対しても、最後の礼儀として丁寧な挨拶状を送りましょう。

「拝啓 ○○の候 皆様には益々お元気でお過ごしのこととお喜び申し上げます
さて このたび私こと○○は一身上の都合により○○株式会社を円満退社いたしました
在職中は公私共にひとかたならぬご指導を賜りありがとうございました
皆様のお陰で大過なく勤めさせていただいたことを感謝しております
今後とも何卒よろしくご指導ご鞭撻賜りますようお願い申し上げます
まずは略儀ながら書面をもちましてご挨拶申し上げます 敬具」

6. 社名変更のお知らせ

社名が変わるときには、その後の取引をスムーズに行うためにも、事前に取引先や顧客にお知らせをするのがよいでしょう。
企業イメージの刷新や他社との合併など、社名変更の経緯を説明するとともに、今後の抱負や変わらぬお付き合いのお願いを伝えましょう。

「謹啓 ○○の候 貴社いよいよ御繁栄のこととお慶び申し上げます
日頃は格別の御愛顧を賜り厚く御礼申し上げます
さて このたび 株式会社 鈴木産業と株式会社 田中 が合併いたし令和○○年十月一日より新社名を株式会社スズタとして再出発いたすこととなりました
当初は何かと不行き届きの面もあろうかと存じますが 今後は両社の総力を結集し 皆様の御期待に添えますよう全力を尽くす所存でございます
なにとぞ従前にも増して御指導御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます
まずは略儀ながら書面をもちまして御挨拶申し上げます 敬白」

7. 問い合わせに対する返答

企業の商品やサービスに関する問い合わせに対しては、その日のうちにお礼の挨拶状を出すようにしたいものです。
問い合わせをしてもらったことへの感謝や今後の流れ、担当者の情報などを記載し、わかりやすくまとめることが大切です。
具体的には以下のような例文にまとめ、連絡先を詳しく記載しておきましょう。

「○○株式会社 ○○様
この度は当社の○○に関するお問い合わせをいただき誠にありがとうございます。
当社の○○を担当しております○○株式会社 ○○部の○○と申します。
お問い合わせ内容に関する資料を本日中に発送いたします。
ご不明点がございましたら、お気軽に以下の連絡先へお問い合わせください。
よろしくお願いいたします。」

正しい書き方を押さえて喜ばれる挨拶状を送付しましょう


封挨拶状は、相手との良好な関係を維持するための重要な文章です。
文書での連絡を面倒に感じることもあるかもしれませんが、お世話になった相手にはきちんと挨拶状やお礼状を送付しましょう。

挨拶状の作成にはインターネット上で検索できる文例やフォーマットが使えます。
目的に合った文例を参考にし、必要な情報を無駄なく伝えられるような挨拶状を作成しましょう。

ビジネス挨拶状の文例選びに迷ったときには、山櫻が運営するサイト「オンラインクリエイト」の挨拶状作成サービスをご活用ください。
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